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2011年01月 アーカイブ

疲労とアレルギー疾患

アレルギー疾患の成立ちには、自律神経系、内分泌系の異常も存在するとされています。


ここに心身症の成立ちと重なる部分があるわけですが、臨床的には2.(前回の記事参照)に属するものがもっとも多いように思われます。


皮質から副腎皮質ホルモンが分泌され、それに抵抗して適応しようとする動きがみられるということです。


しかし、そのストレッサーが慢性的に持続しますと、ちょうど夏の日照りが続いて井戸水が不足することがあるように、副腎皮質からのホルモンの分泌も不足がちとなってきます。


この状態が、疲労して抵抗力も低下した状態にあたります。


そのような状態で起こってきたアレルギー疾患の身体症状には、ふだん有効な交感神経刺激剤や抗ヒスタミン剤だけでは効きめがありません。


副腎皮質ホルモン剤(副腎皮質ステロイド剤)の投与を必要とするのが普通です。

心身症としての診断

いわゆるステロイド依存(副腎皮質ホルモン剤の連続投与を余儀なくされる)のアレルギー疾患患者に、心身医学的な治療が必要とされる理由も、このへんの事情によるものです。


一般に、心身症の診断は、身体的な諸検査によって、身体的な病変がみつからないときにくだされることが多いものです。


しかし、心身症の定義のところでも述べましたように、身体的な検査所見の有無だけによって診断されるべきものではないのです。


アレルギー疾患の患者で、アレルギー学的な諸検査で明らかな所見がみられたものでも、つぎのような臨床経過や、心理・社会的因子が明らかになった場合には、心身両面からの治療を考慮すべきでしょう。


発病または増悪の時期が、人生の節目や環境の変化後である場合。


たとえば、反抗期、弟妹の出生後、入園・入学後、受験期、進学後、就職後、昇進後、結婚後などに発病または悪化したような場合②身体症状が、あるきまった時間や状況(かならずしもアレルゲンと関係なく)であらわれている場合。


たとえば、いつも夕方の同じ時刻とか、朝、学校や職場に出かける前とかに症状が出、また家にいるときは出るが家を離れると起こらなくなるというような場合。


病歴が長く、治療法がかわるたびに、その当初だけ一時的に軽快している場合。


あるいは入院したときにはすぐに身体症状が消失するが、退院するとまたすぐに出現しているような場合。


また、薬剤に対する強い依存性がみられるような場合。


はじめの身体症状が治療されると、すぐに新たな身体症状があらわれるような場合、あるいはある身体症状が出ているあいだは、はじめの症状が消失しているような場合。


治療者のタイプによって、臨床経過に差がみられるような場合などは、心身両面からの治療が必要です。

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